職場や上司、友人、ご近所付き合い、仕事内容の変化、昇進、人生における環境の変化は誰もが経験することだと思います。
僕も今まで何度か経験していますが、幸いなことにこれまで大きなストレスに悩まされることはありませんでした。
環境変化によるストレスなんてどこか他人事、なんとかなる、そう楽観的に捉えていました。
でも、歳を重ねるうちに背負うものも増えて、選択の幅が少しずつ狭まっているように感じているのも事実。
いざとなったら「環境を変えてやり直せばいい」というのも難しくなって来たかもしれないと、弱気になっている自分がいます。
そんな中で訪れた大きな転機。
僕の場合は、昇進・異動が大きなストレスになりました。
人の前に立って旗を振るようなタイプではなく、典型的な内向的なタイプ。
経験のない営業部への異動と昇進のタイミングが重なってしまうという自分にとって最悪なパターン。
ストレスで目が覚めて寝付けない。そんな毎日が続くようになりました。
それでも色々ともがき、試行錯誤する中で生き方が楽になったかなと少し感じられるようになってきました。
同じような境遇の人に少しでも参考になればと思い、私が出会った考え方、実践している習慣をシェアしたいと思います。
1)雑になる
全てを完璧になんて無理。
頑張ることは悪いことではない。だけど、自分の心が悲鳴をあげているのであれば考え直すタイミングが来ているのかもしれません。
これまで自分にムチ打って無理をして、自分の実力以上のことでも、無理をした結果なんとかなってしまって、更に難しい仕事を任せられるようになる。
これまでも頑張って出来たんだから、今度も頑張れば出来るだろうと更に無理をする。
そんな自分を追い込むループになっているのであれば、この先、本当にそんな働き方を続けて大丈夫なのか、幸せになれるのか、立ち止まって考えてみることが大切。
心が折れてしまって、動けなくなってしまったら本末転倒。
問題は行き詰まった時に他に方法を知らないこと。力を抜く、気楽にやる、時には逃げる、そういった雑になることも必要。
雑にしたら、周りに迷惑を掛ける?そういうことは気にしなくても大丈夫。
自分が多少、雑になっても世界は何事もなかったように回っていきます。自分がきちんとしないと仕事が回らない、そういうのは自意識過剰と思った方がいいかもしれません。
自分を大切に、無理をして心を壊してはいけない。
2)なんとかなる、方法はある
物事を考える前提(最初に出てくる発想・土台)はその人の人生の方向性を形作る。
否定的な前提に立てば、否定的な考えしか出てこない。
「なんとかなる、方法はある」という前提に立てば、建設的で前向きな考えが出来るようになる。
つらい時、心配、緊張した時、心の内で「なんとかなる、方法はある」と言ってみる。
日頃の使う言葉で、最初に出てくる発想は変えることが出来る。
否定的な考えにハマってしまったら、思い出して「なんとかなる、方法はある」。
意識せずに自然に言葉が出てくるまで習慣化する。
継続は力なり。
3)小さく小さく
何かと攻撃的な発言をする人、理詰めで追い込む人、そんな人を前に張り合おうとか自分を正当化しようと反応してはいけない。
心は消費するもの、朝起きて満タンだとすると、反応して心を消費するとその分だけ喜びを感じたり、何かに感動したり、思考したりする余裕がなくなってしまう。
自分をマイナスな反応に引きづり込もうとする人を前にした時には、反応せず、心を節約するように、小さく小さく、亀が甲羅に引っ込むように、ただその人が何を言っているのかを理解するだけでいい。
自分で自分を信じてあげれば、人に何を言われようが問題ではない。
自分が喜ぶことに心を使ってあげよう。
4)感覚に戻る
これも心の使い方に関係します。
心が反応するということは、喜びの反応にしても、不快な反応にしてもエネルギーを消費する。
嫌なことがあって、気晴らしにストレス解消をするのは大切だけども、これだと不快から快へ両極端な反応をしていることになり、心が疲れてしまう。
頭や心がモヤモヤしたり、ストレスを感じた時は、心をニュートラルな状態に戻すのが基本。
感覚に意識を集中すると、心の反応は収まり、ニュートラルな状態に戻ることが出来る。
特に足の裏の感覚に集中することが基本。
普段、ほとんど意識することのない歩いている時の足の裏の感覚に意識を集中してみると、その間は心が反応していない状態になっていることに気付けるはず。
あれこれ心配や、妄想してモヤモヤしている時に実践。
5)運動する
感覚に戻るのと似ていますが、運動は頭を空っぽに出来る方法の一つ。
あれこれ悩んだり、不安で思考がネガティブなループに陥っている時は、運動して一度、心をリセットすることがループを抜け出すステップになる。
僕の場合は、歩くことから始めて、今は自転車にハマっている。
お気に入りのところ、目的地を決めずにぶらっと、趣くままに無心にペダルを踏みしめる時間がとても気持ちがいい。
心もスッキリして適度に体も疲れるので、眠れなかった日々が少しずつ改善したのも運動によるところが大きいと思います。
6)好きな言葉を集める
本でも音楽でもなんでもいいので、勇気をもらえる言葉を集めて、いつでも見たり聞いたり出来るようにしておく。
「なんとかなる、方法はある」もそうですが、こう言った言葉を聞いたり、自分の中で繰り返すことで、発想の土台が作られていきます。
例えば、僕の好きな言葉は、
「経験が宝」
「まずやってみる、それから考える」
「行動しない間は妄想」
「自分で考える、人と違っていてもいい」
「まずは息を抜くこと、窒息したら本末転倒」
「苦しみは心の異議申し立て」
(生き方を変えるべきタイミングを教えてくれている)
自分が出会った素晴らしい楽曲を一つ。紹介した言葉も出て来ます。
7)諸行無常を知る
今まさに苦しんでいるとしても、その苦しみは永遠には続かない。
苦しみの最中は永遠に続くようなお先真っ暗な悲観のループに陥ってしまいますが、始まりがあれば終わりがあります。
ありきたりだけれども、そのことは事実。
8)旅に出る
自分のお気に入りの思い出の地や、全く知らないところに一人旅をする。
非日常の時間はワクワク出来る環境を作り出す良い方法になる。
ワクワクは心を若返らせる。
心が疲れ切っている時には、自分が喜ぶ逃げ場・時間を作ってあげよう。
僕は車中泊をしながら行ったことがない観光地に行ったりしています。
お金を掛けずに思い立った時にぶらり旅。
観光地は人で賑わっていて、笑顔で溢れている。そういった幸せそうな人たちを見ると自分も幸せに感じることができます。
9)新しいことを始める
心が少し楽になってきたら、新しいことを始めるようにしています。
新しいことを始めると出会いがあったり、知らなかった角度から物事を見れるようになると信じています。
苦しんでいなかったら、自転車という趣味や、一人旅の楽しみ、そういった自分を癒す逃げ場を知ることもなかっただろうと思います。
先日は思い切って人生で初めて、ある全国的なセミナーに参加してみました。
親睦会で隣合わせた人が偶然にも同じ出身地で繋がりが出来たり、新しい考え方に出会ったり、刺激を受けました。
人生は勇気を出した人にきっと優しいんだと思います。
まとめ
人生が辛い時には何も手がつかないほど憂鬱になると思います。
でも、自分の知らなかった考え方に出会って、少しでも自分の心にビビッと来たものがあれば実践してみることをおすすめします。
無理をせず、出来る範囲で少しずつ。
そうしたら少しずつ前に進むことが出来ると信じています。
ほとんど変化がないように思えても、1mmでも前に進む方ことができれば、状況は確実に改善していきます。
自分の心が喜ぶ習慣の積み重ねが人生を良い方向に変えていく。
最後に新しい考え方を知るきっかけとなった書籍をいくつか紹介しておきます。
「もうちょっと『雑』に生きて見ないか」
和田秀樹 著
「これも修行のうち。」
草薙龍瞬 著
「生きる意味」
上田紀行 著
少しでもこの記事があなたの救いになれば幸いです。