日本のIPOでもそうかもしれませんが、香港IPOに参加して感じるのは初値よりも上場日の中盤で値上がりすることが多いことです。
初値が公募割れした後でも、一気に+50%以上値上がりすることもあります。
IPO抽選で当選しなかった場合でも、上場当日に通常注文で参加するセカンダリー投資で、初値以降のボラタリティが高い値動きで利益を狙うことも有効だと思います。
ただ、普段仕事をしているとマーケットの値動きをウォッチなんてしていられません。そこで、セカンダリー投資で活用できるBoom証券の注文方法を活用する方法について書きたいと思います。
Chain Orderを活用してIPOセカンダリー投資
Boom証券の注文方法には下記のような種類があります。
1 | Buy (Limit / Market) | 買い(指値/成行) |
2 | Sell (Limit / Market) | 売り(指値/成行) |
3 | Stop Limit Sell | 売り(逆指値) |
4 | 2-Way Sell | 売り(指値・逆指値同時注文) |
5 | Chain Order | A注文成立後、B注文有効化 |
6 | Multi-Order | 複数同時注文 |
7 | Managed Store Order | 複数注文予約 |
今回は、IPOセカンダリーに活用できる5番目の「Chain Order」の注文方法についてになります。
Chain Orderは2つの注文(A注文、B注文)を順番に実行する注文方法で、A注文が成立した後にB注文が有効になります。また、A注文が成立しない限り、B注文は有効になりません。
A注文のことを「Parent Order」、B注文のことを「Dependent Order」と呼びます。
Parent Orderの設定
IPOセカンダリー参加する際の「買い注文」をParent Order(A注文)で設定します。
Parent Orderの「Buy/Sell」ラジオボタンで「Buy」が選択されていることを確認し、「Stock Code」にセカンダリー参加するIPOの株コードを入力します。
「Order Type」は「Limit(指値注文)」と「Market(成行注文)」が選択できます。「初値」で買う場合は「Market」を選びます。初値後の値下がりを予測している場合は「Limit」を選択して指値(Limit Price)の設定を行います。
あとは、注文数量(Quantity)を設定し、注文の有効期限(Good Till Date)を設定すればParent Orderの設定は完了です。
Dependent Orderの設定
次に、Parent Orderで設定した「買い注文」が成立した後に実行する「売り注文」をDependent Order(B注文)で設定します。
Dependent Orderの「Buy/Sell」ラジオボタンで「Sell」が選択されていることを確認し、「Stock Code」にParent Order(A注文)で入力した株コードと同じものを入力します。
「Order Type」は「Limit(指値注文)」を選択します。
この時、「Market(成行注文)」も選択できますが、Parent Order(A注文)とDependent Order(B注文)で同じ銘柄(株コード)を指定している場合(つまり、今回のケース)は「Market(成行注文)」は設定できないので注意して下さい。
(注文ロジックとしても「買った直後に同じ値段で売る」ということになってしまうのでおかしいですね)
あとは、「指値」と「注文数量」を設定し、Dependent Orderの有効期限(Parent Order成立後何日間有効にするか)を指定して完了です。
最後に
IPO抽選に当選しなかった、セカンダリー参加するにも上場当日は仕事でマーケットウォッチなんてできない、そのような場合にChain Orderが役立つと思います。
値上がりしそうな銘柄でも公募割れした後、高騰することがあるので、そのような値動きを想定して駄目もとで注文を出しておくのもいいのかもしれません。